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The Kinks: The Ultimate Collection [Sanctuary] (2002/1964–1984)

概説

『アルティメット・コレクション(The Ultimate Collection)』は、1963年にロンドン北部のマスウェル・ヒルでレイ・デイヴィス(lead and backing vocals, rhythm guitar, keyboards, harmonica)とデイヴ・デイヴィス(lead guitar, backing and lead vocals)の兄弟によって結成されたイギリスのロックバンド、ザ・キンクス(The Kinks)のコンピレーション・アルバムである。

主にシングルとしてリリースされた曲で構成されている。録音年は1964年から1984年。

44曲収録。合計収録時間は02:21:42。

本アルバムは2002年にサンクチュアリ・レコードから2枚組CDとして発売され、全英アルバムチャートで32位を記録した。

収録曲

Disc One

1. ユー・リアリー・ガット・ミー / You Really Got Me (Ray Davies, 2:13)

パワーコードとデイヴ・デイヴィスによるギターリフを中心に構成されたガレージロック風の曲。デイヴによるノイジーなギターソロを含んでいる。1964年に3rdシングルとして発売され、全英チャートで1位、全米ビルボードホット100で7位を記録し、グループにとって画期的なヒット曲となった。後にデビューアルバム『キンクス(Kinks)』(1964年)に収録された。この曲は後のヘヴィメタルやパンク・ロックに多大な影響を与えた。1978年にヴァン・ヘイレン(Van Halen)によるカヴァー・ヴァージョンが全米ビルボードホット100で最高位36位を記録した。

2. オール・オブ・ザ・ナイト / All Day and All of the Night (Ray Davies, 2:20)

「ユー・リアリー・ガット・ミー」と同じくパワーコードとギターリフを基にした曲。1964年にシングルとして発売され、全英チャートで2位、全米ビルボードホット100で7位を記録した。1987年にストラングラーズ(The Stranglers)によるカヴァー・ヴァージョンが全英チャートで7位を記録した。

3. ウェイティング・フォー・ユー / Tired of Waiting for You (Ray Davies, 2:30)

メロディックなポップソング。1965年にシングルとして発売され、全英チャートで1位、全米ビルボードホット100で6位を記録した。後に2作目のスタジオ録音アルバム『カインダ・キンクス(Kinda Kinks)』(1965年)に収録された。

4. 陽気にやろうぜ / Ev’rybody’s Gonna Be Happy (Ray Davies, 2:14)

軽快なビートのロック曲。1965年にシングルとして発売され、全英チャートで17位を記録した。『カインダ・キンクス』のUS版(1965年)に収録された。

5. セット・ミー・フリー / Set Me Free (Ray Davies, 2:10)

R&Bを基にした内省的なポップソング。1965年にシングルとして発売され、全英チャートで9位を記録した。『カインダ・キンクス』のUS版(1965年)に収録された。

6. シー・マイ・フレンド / See My Friends (Ray Davies, 2:44)

インドのタンブーラのようなドローン・エフェクトのギターを導入したラーガ・ロック風の曲。1965年にシングルとして発売され、全英チャートで10位を記録した。

7. エンド・オブ・ザ・デイ / Till the End of the Day (Ray Davies, 2:18)

パワーコードを基にした曲。1965年にシングルとして発売され、全英チャートで8位を記録した。後に3作目のアルバム『キンク・コントラヴァーシー(The Kink Kontroversy)』(1965年)に収録された。ビッグ・スター(Big Star)によるカヴァー・ヴァージョンがアルバム『サード/シスター・ラヴァーズ(Third/Sister Lovers)』(1978/1992年)のCDに収録されている。

8. キザな奴 / Dedicated Follower of Fashion (Ray Davies, 3:05)

イギリスのファッション・シーンとモッズ文化を風刺したミュージックホール風のポップソング。1966年にシングルとして発売され、全英チャートで4位を記録した。

9. サニー・アフタヌーン / Sunny Afternoon (Ray Davies, 3:31)

メランコリックなメロディーが印象的なミュージックホール風のポップソング。1966年にシングルとして発売され、全英チャートで1位、全米ビルボードホット100で14位を記録した。4作目のスタジオ録音アルバム『フェイス・トゥ・フェイス(Face to Face)』(1966年)に収録された。

10. 危険な街角 / Dead End Street (Ray Davies, 3:20)

イギリス社会の下層階級の貧困を扱ったミュージックホール風のポップソング。1966年にシングルとして発売され、全英チャートで5位を記録した。

11. ウォータールー・サンセット / Waterloo Sunset (Ray Davies, 3:16)

美しいメロディーのポップソング。1967年にシングルとして発売され、全英チャートで2位を記録した。5作目のスタジオ録音アルバム『サムシング・エルス(Something Else by the Kinks)』(1967年)に収録された。キンクスの最も有名で最も高く評価されている曲の一つ。

12. 道化師の死 / Death of a Clown (Dave Davies, Ray Davies, 3:01)

デイヴ・デイヴィスがレイ・デイヴィスと共同で書いたチェンバーポップ曲。1967年にシングルとして発売され、全英チャートで3位を記録した。アルバム『サムシング・エルス』(1967年)に収録された。

13. オータム・オルマナック / Autumn Almanac (Ray Davies, 3:10)

メロディックで牧歌的なポップソング。1967年にシングルとして発売され、全英チャートで3位を記録した。

14. スザンナズ・スティル・アライヴ / Susannah’s Still Alive (Dave Davies, 2:22)

デイヴ・デイヴィスが書いたフォーキーなポップソング。1967年にシングルとして発売され、全英チャートで20位を記録した。

15. ワンダーボーイ / Wonderboy (Ray Davies, 2:48)

ソフトロック風のポップソング。ピアノとボンゴを含んでいる。1968年にシングルとして発売され、全英チャートで36位を記録した。

16. デイズ / Days (Ray Davies, 2:52)

叙情的でメランコリックなポップソング。1968年にシングルとして発売され、全英チャートで12位を記録した。この曲はペトゥラ・クラーク(Petula Clark)やカースティ・マッコール(Kirsty MacColl)などの多くのアーティストたちによってカヴァーされている。

17. プラスティック・マン / Plastic Man (Ray Davies, 3:00)

「Dedicated Follower of Fashion」に似た軽快なポップソング。1969年にシングルとして発売され、全英チャートで31位を記録した。この曲の録音後にベーシストのピート・クウェイフがバンドを脱退し、ジョン・ダルトンがベーシストとして加入した。

18. ヴィクトリア / Victoria (Ray Davies, 3:38)

ホーンセクションを含むロック曲。コンセプト・アルバム『アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡(Arthur (Or the Decline and Fall of the British Empire))』(1969年)のオープニング曲。1969年にシングルとして発売され、全英チャートで33位を記録した。1988年にザ・フォール(The Fall)によるカヴァー・ヴァージョンが全英チャートで35位を記録した。

19. ローラ / Lola (Ray Davies, 4:05)

アコースティック・フォークとハードロックの要素を含むロック曲。8作目のスタジオ録音アルバム『ローラ対パワーマン、マネーゴーラウンド組第一回戦(Lola Versus Powerman and the Moneygoround, Part One)』(1970年)の収録曲。1970年にシングルとして発売され、全英チャートで2位、全米ビルボードホット100で9位を記録した。ザ・レインコーツ(The Raincoats)はデビューアルバム(1979年)でこの曲をカヴァーした。

20. エイプマン / Apeman (Ray Davies, 3:50)

カリプソ風の曲。アルバム『ローラ対パワーマン、マネーゴーラウンド組第一回戦』の収録曲。1970年にシングルとして発売され、全英チャートで5位を記録した。

21. スーパーソニック・ロケット・シップ / Supersonic Rocket Ship (Ray Davies, 3:30)

カリプソ風の曲。1972年にシングルとして発売され、全英チャートで16位を記録した。11作目のスタジオ録音アルバム『この世はすべてショー・ビジネス(Everybody’s in Show-Biz)』(1972年)に収録された。

22. ベター・シングス / Better Things (Ray Davies, 2:59)

アリスタ・レコード在籍時のリバイバル期(1970年代後半から1980年代前半)のポップソング。1981年にシングルとして発売され、全英チャートで46位を記録した。わずかに短いバージョンが19作目のスタジオ録音アルバム『ギヴ・ザ・ピープル・ホワット・ゼイ・ウォント(Give the People What They Want)』(1981年)に収録された。

23. カム・ダンシング / Come Dancing (Ray Davies, 3:59)

軽快なポップソング。アリスタ・レコード在籍時のリバイバル期の最大のヒット曲。1982年にシングルとして発売され、全英チャートで12位、全米ビルボードホット100で6位を記録した。12作目のスタジオ録音アルバム『ステイト・オヴ・コンフュージョン(State of Confusion)』(1983年)に収録された。

24. 思い出のダンス / Don’t Forget to Dance (Ray Davies, 4:34)

ソフトロック風のバラード。1983年にシングルとして発売され、全英チャートで58位、全米ビルボードホット100で29位を記録した。アルバム『ステイト・オヴ・コンフュージョン』に収録された。

Disc Two

1. デヴィッド・ワッツ / David Watts (Ray Davies, 2:29)

アルバム『サムシング・エルス』(1967年)に収録のロック曲。1978年にザ・ジャム(The Jam)によるカヴァー・ヴァージョンが全英チャートで25位を記録した。

2. ストップ・ユア・ソビング / Stop Your Sobbing (Ray Davies, 2:06)

デビューアルバム『キンクス』(1964年)に収録のポップソング。1979年にプリテンダーズ(The Pretenders)によるカヴァー・ヴァージョンが全英チャートで34位を記録した。

3. ダンディ / Dandy (Ray Davies, 2:08)

アルバム『フェイス・トゥ・フェイス』(1966年)に収録のポップソング。1966年にハーマンズ・ハーミッツ(Herman’s Hermits)によるカヴァー・ヴァージョンが全米ビルボードホット100で5位を記録した。

4. ミスター・プレザント / Mister Pleasant (Ray Davies, 3:00)

トロンボーンとラグタイム風のピアノをフィーチュアしたミュージックホール風のポップソング。米国とヨーロッパ大陸でシングルA面としてリリースされ、イギリスでは「オータム・オルマナック」のB面としてリリースされた。

5. アイ・ガッタ・ムーヴ / I Gotta Move (Ray Davies, 2:24)

シングル「オール・オブ・ザ・ナイト」(1964年)のB面曲。

6. お次は誰 / Who’ll Be the Next in Line (Ray Davies, 2:00)

イギリスでシングル「Ev’rybody’s Gonna Be Happy」(1965年)のB面曲としてリリースされたロック曲。米国ではシングルA面として発売され、全米ビルボードホット100で34位を記録した。

7. アイ・ニード・ユー / I Need You (Ray Davies, 2:24)

シングル「Set Me Free」(965年)のB面曲としてリリースされたロック曲。

8. ホエア・ハヴ・オール・ザ・グッド・タイムズ・ゴーン / Where Have All the Good Times Gone (Ray Davies, 2:48)

シングル「エンド・オブ・ザ・デイ」(1965年)のB面曲としてリリースされたロック曲。アルバム『キンク・コントラヴァーシー』(1965年)に収録された。

9. ソファにすわって / Sittin’ on My Sofa (Ray Davies, 3:03)

シングル「Dedicated Follower of Fashion」(1966年)のB面曲としてリリースされたロック曲。

10. ウェル・リスペクテッド・マン / A Well Respected Man (Ray Davies, 2:38)

フォークロック風のキャッチーなポップソング。イギリスで発売されたEP「クワイエット・キンクス(Kwyet Kinks)」(1965年)の収録曲。米国とヨーロッパ大陸でシングルとして発売され、全米ビルボードホット100で13位を記録した。キンクスの最も有名で最も人気がある曲の一つ。

11. 僕はウヌボレ屋 / I’m Not Like Everybody Else (Ray Davies, 3:29)

シングル「サニー・アフタヌーン」(1966年)のB面曲としてリリースされたロック曲。リードヴォーカルはデイヴ・デイヴィスが担当。この曲はチョコレート・ウォッチバンド(The Chocolate Watchband)他のさまざまなアーティストたちによってカヴァーされている。

12. 夜明けまで愛して / Love Me Till the Sun Shines (Dave Davies, 3:15)

デイヴ・デイヴィスが書いたブルースロック風の曲。シングル「Death of a Clown」(1967年)のB面曲としてリリースされ、アルバム『サムシング・エルス』(1967年)に収録された。

13. シーズ・ガット・エヴリシング / She’s Got Everything (Ray Davies, 3:08)

ガレージロック風の曲。シングル「Days」(1968年)のB面曲としてリリースされた。

14. スターストラック / Starstruck (Ray Davies, 2:25)

6作目のスタジオ録音アルバム『ヴィレッジ・グリーン・プリザヴェイション・ソサエティ(The Kinks Are the Village Green Preservation Society)』(1968年)に収録のロック曲。ストリング・セクションのようなメロトロンをフィーチュアしている。ヨーロッパ大陸と米国でシングルとして発売された。

15. シャングリ・ラ / Shangri-La (Ray Davies, 5:18)

コンセプト・アルバム『アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡』(1969年)に収録のロック曲。1969年にシングルとして発売された。

16. ゴッズ・チルドレン / God’s Children (Ray Davies, 3:12)

美しいメロディーのロック曲。1971年にシングルとして発売された。1971年のイギリスのコメディー映画『パーシー(Percy)』のサウンドトラック・アルバム(1971年)に収録された。

17. セルロイドの英雄 / Celluloid Heroes (Ray Davies, 6:20)

ソフトロック風の曲。アルバム『Everybody’s in Show-Biz』(1972年)の収録曲。1972年にシングルとして発売された。

18. スーパーマン / (Wish I Could Fly Like) Superman (Ray Davies, 5:57)

1978年にシングルとして発売されたディスコ風の曲の12インチの拡張版。この曲は18作目のスタジオ録音アルバム『ロウ・バジェット(Low Budget)』(1979年)に収録された。

19. ドゥ・イット・アゲイン / Do It Again (Ray Davies, 6:20)

21作目のスタジオ録音アルバム『ワード・オブ・マウス(Word of Mouth)』(1984年)に収録のハードロック風の曲。1984年にシングルとして発売された。

20. リヴィング・オン・ア・シン・ライン / Living on a Thin Line (Dave Davies, 4:16)

デイヴ・デイヴィスが書いた叙情的な曲。アルバム『ワード・オブ・マウス』(1984年)の収録曲。1985年にシングルとして発売された。

The Kinks – You Really Got Me (Official Audio)
The Kinks – Waterloo Sunset (Official Audio)
The Kinks – Lola (Official Video)