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Ergo Proxy(エルゴプラクシー)(2006年)

概説

『Ergo Proxy(エルゴプラクシー)』は、マングローブが制作し、2006年に衛星放送のWOWOWで放映された日本のTVアニメシリーズである。

文明崩壊後のディストピア的な未来社会が舞台のネオ・ノワール風のSF/サイバーパンク/サイコスリラーアニメである。

原作・アニメーション制作はmanglobe。チーフライターは佐藤大。監督は村瀬修功。全23話。

プロットの概要

ドーム型の都市「ロムド」でウイルス感染によって自我に目覚めたオートレイヴ(アンドロイド)の暴走事件を捜査していた市民情報局の職員、リル・メイヤーは、「プラクシー」と呼ばれる怪人を目撃する。

リルはプラクシーの正体と社会の真実を求めて、国家反逆罪に問われてロムドから逃亡した移民の男、ビンセント・ロウを追い、ロムドを棄てて外の世界へと向かう。

記憶を失っているビンセントは、少女の外見を持つ愛玩型オートレイヴのピノとリル・メイヤーとともに帆船型の乗り物に乗り、自らの生まれ故郷であるモスコを目指して旅をする。

解説

本作は人間とロボットの共存や、人類の再生などのSFのテーマと、自我の存在理由(レゾンデートル)や神々と人間の関係などの哲学的・宗教的なテーマを含んでいる。

設定と物語は秘教的で、初見で理解するのは難しいが、頽廃的な世界観と耽美的で美しい映像が魅力的である。過去の記憶を失った男の自己探求の旅を描いたロード・ムービーとしても鑑賞できる。

イギリスのオリタナティヴ・ロックバンド、レディオヘッド(Radiohead)のアルバム『OK コンピューター』(1997年)の先行シングル曲「Paranoid Android」(1997年)がメインテーマ(エンディングテーマ)として使用されている。

ディストピアSFやサイバーパンク、哲学的なアニメを好む方におすすめのアニメである。

Ergo Proxy Trailer HD "Pulse of the awakening"