概説
『スティーヴ・ライヒ: 管楽器、弦楽器と鍵盤楽器のためのヴァリエーション; ジョン・アダムズ: シェイカー・ループス(Steve Reich: Variations for Winds, Strings and Keyboards; John Adams: Shaker Loops)』は、アメリカ合衆国の作曲家、スティーヴ・ライヒとジョン・アダムズによる、ミニマリズムに基づく管弦楽曲2作品の初録音を収録したアルバムである。
本アルバムは1983年にサンフランシスコのデイヴィーズ・シンフォニー・ホールでエド・デ・ワールト(指揮)とサンフランシスコ交響楽団によってデジタル録音され、同年にフィリップス・レコードから発売された。収録時間は48分。
スティーヴ・ライヒ: 管楽器、弦楽器と鍵盤楽器のためのヴァリエーション(1979年)
『管楽器、弦楽器と鍵盤楽器のためのヴァリエーション』は1979年にスティーヴ・ライヒがオーボエ、フルート、フルブラス(トランペット3、トロンボーン3、チューバ1)、ストリングス、ピアノ、電子オルガンのために書いた、ライヒの最初のオーケストラ作品である。
フルオーケストラ版は1980年にサンフランシスコのウォーメモリアル・オーディトリアムでサンフランシスコ交響楽団によって初演された。
この作品の和音形式はバルトーク・ベーラのピアノ協奏曲第2番Sz.95、BB101(1930–1931年)の第2楽章の冒頭から採られている。
ジョン・アダムズ: シェイカー・ループス(1978/1983年)
『シェイカー・ループス』は元は1978年にジョン・アダムズが弦楽7重奏(ヴァイオリン3、ヴィオラ1、チェロ2、コントラバス1)のために書いた室内楽曲だったが、多くの改訂を経て、1983年に弦楽オーケストラのための4部構成の組曲として改作された。
この曲は振動のような弦のトレモロの反復ループを含んでいる。
弦楽オーケストラ版は1983年にニューヨークのアリス・タリー・ホールでマイケル・ティルソン・トーマス(指揮)とアメリカン・コンポーザーズ・オーケストラによって初演された。
どちらの曲も、反復と漸次的変化の音楽としてのミニマリズムとオーケストラの豊かな響きを組み合わせた聴きやすい作品である。