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スクリーム(1996年)

概説

『スクリーム(Scream)』は、ウェス・クレイヴンが監督を務め、ケヴィン・ウィリアムソンが脚本を担当した、1996年のアメリカ合衆国のスラッシャー映画。カリフォルニア州の架空の町ウッズボローを舞台に、ハロウィンの衣装をまとった正体不明の殺人者「ゴーストフェイス」の標的になる高校生のシドニー・プレスコットとその知人のグループを描いている。音楽はマルコ・ベルトラミが作曲した。111分。

『スクリーム』は、スラッシャー映画としてだけではなくブラックコメディー映画としても楽しめる娯楽映画である。

本作は単なるスラッシャー映画ではなく、ジャンルそれ自体に対する自己言及とその常套的な表現に対する自虐的な風刺を含むメタ・スラッシャー映画でもある。

本作は、ジョン・カーペンターの『ハロウィン』(1978年)、ショーン・S・カニンガムの『13日の金曜日』(1980年)、クレイヴンの『エルム街の悪夢』(1984年)を含む過去のスラッシャー/ホラー/サイコスリラー映画に対する膨大な参照を含んでいるのが特徴である。

本作の公開当時は、スラッシャー映画はホラー映画における流行遅れのサブジャンルにすぎないと見なされていたが、本作は興行的にも批評的にも成功を収め、多数の続編が制作される人気シリーズとなった。歴史的に見て、1990年代における『スクリーム』の成功はスラッシャーというジャンルを再興させたと言える。

本作は1996年の国際ホラーギルド賞で最優秀作品賞、1996年のサターン賞で主演女優賞(ネーヴ・キャンベル)、ホラー映画賞、脚本賞(ケヴィン・ウィリアムソン)、1997年のMTVムービー・アワードで最優秀作品賞、1997年のジェラルメ国際ファンタスティカ映画祭でグランプリを、それぞれ受賞した。

【映画】スクリーム 日本国劇場予告1

あらすじ(ネタバレ注意)

ある夜、ビデオでホラー映画を観ようとしていたウッズボロー高校の生徒のケイシー・ベッカー(ドリュー・バリモア)に不審な電話がかかってくる。

通話者はケイシーに、ケイシーの家の裏庭で猿ぐつわをかませられ、椅子に縛りつけられているケイシーの恋人のスティーヴ・オースを見せて、ホラー映画に関する質問に答えろと言う。

ケイシーが『13日の金曜日』に関する質問に誤った回答をすると、スティーヴはケイシーの目の前で殺される。

ケイシーは黒いローブとハロウィンのゴーストマスクを身に付けた正体不明の人物に刺殺される。ケイシーの両親は内臓を抉られて木に吊るされた娘の死体を発見する。

ケイシーと同じ高校に通っているシドニー・プレスコット(ネーヴ・キャンベル)は、父親のニールが出張で不在になるため、親友のテイタム・ライリー(ローズ・マッゴーワン)の家に泊まろうとしていた。

シドニーの母親のモーリーンは1年前にレイプされて殺害されていた。シドニーの目撃証言によってコットン・ウェアリーという名の容疑者が逮捕され、ウェアリーは死刑を宣告されていた。

TVのニュースリポーターのゲイル・ウェザーズ(コートニー・コックス)は事件の取材のためにウッズボローにやって来る。ゲイルはモーリーンの事件に関してウェアリーの冤罪を主張していた。

シドニーの家に不審な電話がかかってきた後に、シドニーは家で殺人者に襲撃される。シドニーの恋人のビリー・ルーミス(スキート・ウールリッチ)がシドニーの家にやって来て、殺人者は姿を消す。ビリーが携帯電話を持っていたため、シドニーはビリーが不審電話をかけたのではないかと疑う。ビリーは容疑者として警察に勾留される。

シドニーがテイタムの家に滞在している時に、シドニーに不審な電話が再びかかってくる。ビリーは翌日に釈放される。

シドニーの父親のニールは行方不明になる。

シドニーは学校のトイレで殺人者に襲撃されるが、殺人者から何とか逃れる。

殺人事件を受けてウッズボロー高校は一時休校になり、町に夜間外出禁止令が発令される。

校長のアーサー・ヒンブリーは学校の校長室で殺人者に刺殺される。

テイタムの恋人でビリーの親友のスチュアート・”スチュ”・マーカー(マシュー・リラード)は自宅で休校祝いのパーティーを開催する。シドニーはテイタムに誘われてパーティーに参加する。

ビデオ店でアルバイトをしているホラー映画マニアのランディ・ミークス(ジェイミー・ケネディ)もスチュに誘われてパーティーに参加する。ランディはビリーが殺人者なのではないかと疑う。

警察は不審な電話の発信元がシドニーの父親のニールの携帯電話であることを突き止める。

ゲイルはテイタムの兄で保安官代理のデューイ・ライリー(デイヴィッド・アークエット)とともにスチュの家に入り、監視用の隠しカメラを仕込む。

スチュはテイタムにビールを持ってきてくれと頼む。テイタムはガレージに行って冷蔵庫からビールを取り出す。殺人者が現れ、テイタムがペットドアから逃げ出そうとした時にガレージの自動ドアでテイタムの首を挟んで殺害する。

ビリーがスチュの家にやって来て、シドニーに話があると言う。

パーティーの参加者たちがビデオで『ハロウィン』とその他のスラッシャー映画の場面を観ている時に、ランディは自説の「ホラー映画で生き残るためのルール」を説明する。

シドニーとビリーは話をした後に寝室で愛し合う。

ヒンブリー校長が内臓を抉られてフットボール場のゴールポストに吊るされていることを聞いたパーティーの参加者たちは、シドニー、ビリー、ランディ、スチュを残して事件の現場を見に行く。

ゲイルは中継車でカメラマンのケニー・ブラウンと一緒に隠しカメラの映像を監視していた。

デューイはゲイルに、不審な車がないか確認するので一緒に歩いて回らないかと誘う。ゲイルと歩いていたデューイはニールの車を発見する。

シドニーがビリーと話していると殺人者が現れ、ビリーを刺す。

シドニーは2階の窓から飛び降りて逃げる。シドニーはガレージの入り口でテイタムの死体を発見する。

シドニーは中継車の中に逃げ込む。シドニーを追ってきた殺人者はケニーの喉を切りつける。シドニーも殺人者に刺されるが、何とか逃げ延びる。

ゲイルは中継車で逃げようとするが、車の前に飛び出してきたシドニーをよけようとして道路からそれて木に激突する。

シドニーは背中にナイフが刺さったデューイがスチュの家から出て来るのを発見する。

映画の結末部では、一連の殺人事件の背後に隠された驚くべき事実が明かされ、シドニーが殺人者に立ち向かう。