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谷崎潤一郎『吉野葛』(1931年)

1886年東京生まれの日本の小説家、谷崎潤一郎(1886–1965)は、1910年代(明治末期から大正初期)に、短編小説『刺青』(1910年)に代表されるような、マゾヒズムや魔性の女などのスキャンダラスな題材を扱ったモダンで耽美的な小説群...
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J・G・バラード『クラッシュ』(1973年)

イギリスの小説家、J・G・バラードの『クラッシュ(Crash)』(1973年)は、精神医学的には災害性愛(シンフォロフィリア)の一種に分類される、自動車の衝突事故に対する性的なフェティシズムを題材として扱い、論議を呼んだ小説である。 ...
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カンタン・メイヤスー『有限性の後で: 偶然性の必然性についての試論』(2006年)

この本は、人間は物自体を認識することはできず、人間の認識形式が現象を構成すると考えたカント以降の哲学において、数学的に捉えられる世界の客観的な実在性、人間がいなくても世界は存在した/するだろうという意味での世界の自律性をどう考えるかという...
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デイヴィッド・ドイッチュ『実在の織物: 並行宇宙の科学とその含意』(1997年)

量子コンピュータの研究で知られるイギリスの物理学者のデイヴィッド・ドイッチュが、量子物理学、ポパー的な認識論、ダーウィン/ドーキンスの進化論、テューリングの計算理論を統合し、実在世界を統一的に理解するという自説を展開した本。 量子コ...
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トマス・ホッブズ『リヴァイアサン、あるいは教会的及び市民的なコモンウェルスの素材、形体、及び権力』(1651年)

王権神授説を否定して社会契約説による国家の理論を樹立した、近代政治哲学の古典。 「万人の万人に対する戦い」という言葉が有名だが、戦争を例外状況ではなく基本的な状態と捉えるホッブズの思想は、ピエール・クラストルの政治人類学やドゥルーズ...
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ジル・ドゥルーズ『ニーチェと哲学』(1962年)

ドゥルーズが独自の理論的な視点からニーチェのテクストを解釈し体系化した本。「力への意志」「永劫回帰」「超人」などの奇妙な概念を含むニーチェの文学的で謎めいたテクストを読み解くための重要な示唆を多く含んでいる。 本書は単なる解説書ではなく、...
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ローレンス・スターン『紳士トリストラム・シャンディ氏の生涯と意見』(1759-1767年)

ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル』(1532年?-1564年?)もセルバンテス『ドン・キホーテ』(1605年、1615年)も面白かったが本作も非常に面白く読んだ。 イングランド北部ヨークシャー地方のジェントリ(地主階級)で...
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ヨブ記

『ヨブ記』は、ヘブライ語聖書(キリスト教の旧約聖書)の中でも広く読まれていて文学作品としての評価も高い一篇。一般的には紀元前六世紀頃にイスラエルで書かれたと推測されているが、作者と成立時期は未詳。 散文で書かれた二つのパート(序曲と...