『アイガー北壁(Nordwand)』は、1936年のスイス、ベルナーアルプスのアイガー北壁の初登攀競争をめぐる実話を基にした2008年のドイツの歴史劇映画。監督はフィリップ・シュテルツル。127分。
1936年の夏季オリンピック(ベルリン開催)を間近に控えたドイツ。ナチス政権は、高さ1,800mの前人未到のアイガー北壁の征服を、国家の威信を高める機会と捉え、政治的プロパガンダのためにマスメディアを通じて大々的に宣伝する。
バイエルン州のベルヒテスガーデン出身のトニー・クルツ(ベンノ・フュルマン)とアンドレアス・ヒンターシュトイサー(フロリアン・ルーカス)の二人は、アマチュアの登山家でドイツ軍の山岳猟兵だったが、アイガー北壁の登攀に挑戦する決意を固める。
トニーとアンディの幼馴染みで、ベルリンの新聞社の新米ジャーナリストのルイーゼ・フェルナー(ヨハンナ・ヴォカレク)は、北壁の登攀競争の取材のために上司とともに北壁の麓に滞在する。
手持ちカメラを多用して撮影された後半の北壁登攀のシークエンスは臨場感にあふれており、見ごたえあり。
