電子音楽やミュジック・コンクレート、コンピュータ音楽を含む幅広い分野での作曲活動で知られる1929年生まれの日本の現代音楽の作曲家、湯浅譲二のピアノ曲3曲とテープ音楽作品3曲を収録したアルバム。
ピアノ曲は高橋悠治が演奏し、1973年に録音された。
1975年にLP5枚組の『湯浅譲二作品集成』のNo.3としてDENONから発売され、1995年にCD化。CDは2009年にコロムビアミュージックエンタテインメントから再発された。
「内触覚的宇宙」(1957年)は「移調の限られた旋法」(オリヴィエ・メシアン)を含むピアノ曲。
「プロジェクション・トポロジック」(1959年)は12音技法を用いたピアノ曲。
「オン・ザ・キーボード」(1972年)は、トーン・クラスターを含み、沈黙と強打が交錯するフリージャズのようなピアノ曲。
「スペース・プロジェクションのための音楽」(1969年)は、大阪万博(1970年)のせんい館の映像と音響のプロジェクションのために作曲されたテープ音楽で、オーケストラ演奏の断片、電子音、変調された人声を含んでいる。
「ヴォイセス・カミング」(1969年)は、電話交換手の声、インタビュー、政治演説などの人声を音楽的素材として使用したテープ音楽。
「ホワイト・ノイズによる《イコン》」(1966年)は、ホワイト・ノイズのみによって構成された電子音楽の古典的作品。
