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フレデリック・ジェフスキー: 「不屈の民」変奏曲(Takahashi, 1978)

概説

『「不屈の民」変奏曲』、原題『The People United Will Never Be Defeated!』(団結した民衆は決して敗れることはない)は、ポーランド系アメリカ人の作曲家・ピアニスト、フレデリック・ジェフスキーが1975年に作曲したピアノ曲である。

ピアノ演奏は日本の作曲家・ピアニストの高橋悠治。本アルバムは1978年に録音され、コジマ録音のレーベル、ALM Recordsから発売された。

解説

『「不屈の民」変奏曲』はセルヒオ・オルテガ作曲、キラパジュン作詞のチリの政治闘争歌「不屈の民(団結した人民は決して敗れることはない)」の主題に基づく36の変奏からなるピアノ独奏のための変奏曲である。

演奏には超絶技巧を要する現代音楽曲で、かなり長い曲(この録音は約58分。通常は1時間以上)だが、パンディアトニシズム(調性の制限を超えて全音階を使用)やセリー主義(音列主義)などの現代音楽の技法だけではなく、大衆歌やチリの民俗音楽、ロマン派、ジャズなどの要素も含んでおり、現代音楽曲としては比較的聴きやすい人気曲である。

イタリアの労働運動の歌「バンディエラ・ロッサ(赤旗)」と、ベルトルト・ブレヒト作詞、ハンス・アイスラー作曲の歌曲「連帯性のうた」の引用も含んでいる。

Silent Tone Record/ジェフスキー:「不屈の民」変奏曲/高橋悠治/日コジマ録音:ALM 19/クラシックLP専門店サイレント・トーン・レコード