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Leftfield: Leftism (1995)

概説

『レフティズム(Leftism)』はイギリスのエレクトロニック・ミュージック・グループ、レフトフィールド(Leftfield)の1作目のアルバムである。

制作の背景

レフトフィールドは1989年にロンドンでニール・バーンズとポール・デイリーの2人組として結成された。デイリーは元ザ・ライヴァルズ(The Rivals)とア・マン・コールド・アダム(A Man Called Adam)のメンバーだった。

レフトフィールドは1990年にリズム・キング・レコードのレーベル、アウターリズムからデビューシングル「Not Forgotten」をリリースした。

レフトフィールドは1990年代前半に、米国のハウス・ミュージックをベースにしてダブやレゲエの要素を導入したインテリジェントなエレクトロニック・ダンス・ミュージックで知られるようになった。

イギリスのエレクトロニック・ダンス/クラブ雑誌『Mixmag』は彼らのスタイルを「プログレッシヴ・ハウス」と称した。

解説

アルバム『レフティズム』は1995年にコロムビア・レコードから発売され、全英アルバムチャートで3位を記録した。

本作は1992年から1995年にかけて録音されたシングル曲の再録音バージョン5曲と新曲6曲で構成されている。

収録曲は、ハウス、レゲエ、ダブ、ヒップホップ、ブレイクビーツ、トライバル、トランスなどのさまざまなスタイルを混ぜ合わせることによって制作されている。

「Release the Pressure」は1992年にシングルとしてリリースされた曲。レゲエ歌手のアール・シックスティーン(Earl Sixteen)がヴォーカルを担当したダビーな曲である。この曲のアップデート版が1996年にシングルとしてリリースされ、全英チャートで13位を記録した。

「Afro-Left」は1995年にシングルとしてリリースされた曲。ラッパーのニール・コール(Neil Cole)がDjum Djum名義でヴォーカルを担当している。この曲は全英チャートで22位を記録した。

「Song of Life」は1992年にシングルとしてリリースされた曲。

「Original」は1995年にシングルとしてリリースされた曲。イギリスのオルタナティヴ・ロックバンド、カーヴ(Curve)のトニ・ハリディ(Toni Halliday)がヴォーカルを担当している。この曲は全英チャートで18位を記録した。

「Space Shanty」はトランス風の曲。

「Inspection (Check One)」はレゲエ・ミュージシャンのダニー・レッド(Danny Red)がヴォーカルを担当したダビーな曲。

「Storm 3000」はジャングル/ドラムン・ベース風の曲。

「Open Up」は1993年にシングルとしてリリースされた曲。パブリック・イメージ・リミテッド(Public Image Ltd.)のジョン・ライドン(John Lydon)がヴォーカルを担当している。この曲は全英チャートで13位を記録した。

本アルバムは1995年のマーキュリー賞にノミネートされたが、ポーティスヘッド(Portishead)の『ダミー(Dummy)』に敗北した。

本作はロバート・ディメリーの『死ぬ前に聴くべき1001枚のアルバム』に含まれている。

2007年に『ガーディアン』紙は「死ぬ前に聴くべき1000枚のアルバム」に本作を含めた。

本作は2000年に2枚組CDとして再発売された。2枚目のCDにはオリジナル・シングルのB面曲とリミックスが収録されている。

レフトフィールドは2017年に、エイドリアン・シャーウッド(Adrian Sherwood)を含むアーティストたちによるリミックスを収録したボーナス・ディスク付きのリマスター版『Leftism 22』をリリースした。

収録曲

  1. リリース・ザ・プレッシャー / Release the Pressure – 7:39
  2. アフロ・レフト / Afro-Left – 7:33
  3. メルト / Melt – 5:21
  4. ソング・オブ・ライフ / Song of Life – 6:55
  5. オリジナル / Original – 6:22
  6. ブラック・フルート / Black Flute – 3:46
  7. スペース・シャンティ / Space Shanty – 7:15
  8. インスペクション(チェック・ワン) / Inspection (Check One) – 6:30
  9. ストーム3000 / Storm 3000 – 5:44
  10. オープン・アップ / Open Up – 6:52
  11. 21st・センチュリー・ポエム / 21st Century Poem – 5:42

参加ミュージシャン

  • Neil Barnes – production, keyboards, guitar, drum programming
  • Paul Daley – production, keyboards, mixing
  • Stuart Lock – additional keyboards & drums
  • Earl Sixteen, Cheshire Cat, Papa Dee, Djum Djum, Toni Halliday, Danny Red, John Lydon, Lemn Sissay – vocals
  • Kevin Hayes – berimbau
  • Paul Solomons – mastering
  • David Hodge – engineering