『プレイタイム(Playtime)』は、ジャック・タチ監督による1967年のフランス・イタリア合作のコメディー映画。タチの4作目の長編映画。124分。
タチが自身の監督作の『ぼくの伯父さんの休暇』(1953年)と『ぼくの伯父さん』(1958年)に登場したキャラクターであるユロ氏を演じている。
機能主義的な近代建築に象徴されるモダニズムの戯画のような未来のパリが舞台の不条理コメディー。夢のように奇妙な映画だが、一期一会の出会いに関する心温まるエピソードを含んでいる。
アメリカ人観光客の集団がオルリー空港に到着し、パリ見物に出かけて行く。
ユロ氏は就職の面接のためにパリにやって来るが、面接の担当者とすれ違いになり、迷路のようなガラス張りの超近代的なビル群の中に迷い込んでしまう。
街を彷徨うユロ氏は、若いアメリカ人観光客のバーバラと顔見知りになる。
ユロ氏は、開店したばかりのレストラン「ロワイヤル・ガーデン」でバーバラと再会し、そこで夜通し続く大混乱に巻き込まれる。
ロングショットとミディアムショットの多用、中心を欠いた画面構成(画面のあちこちで誰かが何かをしていて、観客はどこに注目すればいいのか分からなくなる)、幾何学的に計算された構図、美しい色彩が特徴。
当初の尺は153分だったが、長い間、119分の短縮版が上映されていた。2002年のカンヌ映画祭で124分のレストア版が公開された。
