概説
『ライヴ・アット・ザ・ウィッチ・トライアルズ(Live at the Witch Trials)』は、1976年にグレーター・マンチェスターのプレストウィッチでマーク・E・スミス(vocals)を中心に結成されたイギリスのロックバンド、ザ・フォール(The Fall)のデビューアルバムである。
解説
タイトルに反してライヴアルバムではなく、スタジオで録音されている。1978年に録音され、1979年にステップフォワード(Step-Forward)・レーベルから発売された。
バンド名はアルベール・カミュの小説『転落(La Chute)』(1956年)に由来している。
収録曲の大半はスミスとマーティン・ブラマー(guitar)の共作。バンド自身とボブ・サージェントが共同でプロデュースを行った。
リフの反復の多用と、スミスのシニカルで暗号のように謎めいた歌詞と詠唱的なヴォーカル、ウネウネと曲がりくねるベースライン、ブラマーの不協和音ギターが特徴のポストパンクである。
バズコックス(Buzzcocks)などのパンク・ロック、カン(Can)などのクラウトロック、ストゥージズ(The Stooges)などのガレージロック、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)、キャプテン・ビーフハート(Captain Beefheart)からの影響を示しており、パンクとガレージロック、実験的なロックのそれぞれの要素を併せ持っている。
「Rebellious Jukebox」は特に印象的な曲である。
2004年にキャッスル・ミュージック(Castle Music)はボーナストラックを含む本アルバムの「拡張豪華版(Expanded Deluxe Edition)」をCD2枚組で発売した。
2019年にチェリー・レッド・レコード(Cherry Red Records)は2004年のキャッスル・ミュージック版のボーナストラックを含む本アルバムのCD3枚組を発売した。