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Diamanda Galás: The Divine Punishment (1986)

概説

『ディヴァイン・パニッシュメント(The Divine Punishment)』は、アメリカ合衆国のミュージシャン、シンガーソングライター、ヴィジュアル・アーティスト、ディアマンダ・ギャラス(Diamanda Galás)の3作目のアルバムである。

Diamanda Galás: The Divine Punishment (1986)

解説

ギャラスは1955年カリフォルニア州サンディエゴ生まれのギリシャ系アメリカ人である。ギャラスはソプラノ・スフォガートを含む4オクターヴに近い声域を活かしたアヴァンギャルドなパフォーマンスで知られている。

ギャラスはエイズの教育と感染者の権利のための運動も行っている。

『ディヴァイン・パニッシュメント』はエイズの蔓延をテーマにした『Masque of the Red Death』(赤死病の仮面)3部作の第1作として制作され、1986年にミュート・レコードからLPとして発売された。

『ディヴァイン・パニッシュメント』はギャラスによるチャント(詠唱)風のヴォーカル・パフォーマンスを収録したダークでアヴァンギャルドなアルバムである。

バックトラックはアナログ・シンセサイザー、ピアノ、パーカッション、効果音で構成されている。ギャラスはシンセとピアノも弾いている。

ロンドン拠点のプロデューサー、作曲家のデイヴ・ハントが追加のシンセサイザーを演奏している。

アルバム全体の雰囲気はゴシック・ロックやネオクラシカル・ダークウェイヴに似ている。

ギャラスによる魂を震わせるようなヴォーカル・パフォーマンスが印象的である。ギャラスは叫びや唸り、オペラのような高い声、中近東の民族音楽のような歌、息もれ声のささやきなどのさまざまなスタイルを使い分けている。

テクストは主に旧約聖書からの引用に基づいている。

ミュート・レコードは1988年に『赤死病の仮面』3部作の第1部と第2部を収録した編集盤『The Divine Punishment & Saint of Tthe Pit』をCDでリリースした。

ミュート・レコードは同年に3部作の3つのアルバムをまとめて収録した2枚組CD『Masque of the Red Death』もリリースしている。

2022年にアルバム『ディヴァイン・パニッシュメント』のリマスター版がギャラスのレーベル、Intravenal Sound OperationsからLPとCDでリリースされた。

収録曲

  1. Deliver Me From Mine Enemies (19:15)
  • I. This Is the Law of the Plague
  • II. Deliver Me From Mine Enemies
  • III. We Shall not Accept Your Quarantine
  • IV. Εξελόυμε
  • V. Γιατί, Ό Θεός?
  • VI. Psalm 22
  1. Free Among the Dead (13:32)
  • I. Psalm 88
  • II. Lamentations
  • III. Sono L’Antichristo