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Beastie Boys: Paul’s Boutique (1989)

概説

『ポールズ・ブティック(Paul’s Boutique)』は、1981年にニューヨーク市で結成されたアメリカ合衆国のヒップホップ・グループ、ビースティー・ボーイズ(Beastie Boys)の2作目のスタジオ録音アルバムである。

解説

本作は1988–1989年に録音、1989年にキャピトル・レコードから発売され、全米ビルボード200で14位を記録した。

本アルバムは、膨大なサンプル音源を使用したファンキーなオルタナティヴ・ラップ/サイケデリック・ヒップホップの傑作である。

サンプリング・ベースの音楽で知られるロサンゼルス拠点のプロデューサー・チーム、ザ・ダスト・ブラザーズ(The Dust Brothers)との共同制作である。

ヴォーカル(ラップ)を除くほぼすべてがサンプル音源のマルチレイヤーで構成されており、サンプル音源はファンク、ヒップホップ、ロックその他の楽曲105曲を使用している。

サンプル音源は、アフリカ・バンバータ(Afrika Bambaataa)、シュガーヒル・ギャング(The Sugarhill Gang)、ジェームス・ブラウン(James Brown)、ブギ・ダウン・プロダクションズ(Boogie Down Productions)、カーティス・ブロウ(Kurtis Blow)、スライ&ザ・ファミリー・ストーン(Sly & the Family Stone)、クール・アンド・ザ・ギャング(Kool & the Gang)、カーティス・メイフィールド(Curtis Mayfield)、ビートルズ(The Beatles)、ピンク・フロイド(Pink Floyd)、トラブル・ファンク(Trouble Funk)、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)、タワー・オブ・パワー(Tower of Power)、ラモーンズ(Ramones)、バーナード・ハーマン(Bernard Herrmann)の「The Murder」(映画『サイコ』のシャワーシーンのテーマ曲)、ジョン・ウィリアムズ(John Williams)の「Main Title (Theme From Jaws)」(ジョーズのテーマ)などを含んでいる。

本作のエンジニアリングを担当したマリオ・カルダートJr.は、2003年に「レコードの95%がサンプル音源だった」と述べている。

シングル曲、「Hey Ladies」(全米ビルボード36位)、「Shadrach」収録。

日本版はボーナス・トラック2曲収録。

2009年に20周年記念のリマスター版が発売されている。

Beastie Boys – Hey Ladies