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スチャダラパー: 5th WHEEL 2 the COACH(1995年)

概説

『5th WHEEL 2 the COACH(フィフス・ホイール・トゥ・ザ・コーチ)』は、ANI(MC)、Bose(MC)、SHINCO(DJ)の3人によって1988年に結成された日本のヒップホップグループ、スチャダラパーの5作目のスタジオ録音アルバムである。

解説

スチャダラパーは、ジャングル・ブラザーズ(Jungle Brothers)、デ・ラ・ソウル(De La Soul)、ア・トライブ・コールド・クエスト(A Tribe Called Quest)などのアメリカのネイティヴ・タンズ(Native Tongues)に影響を受けた、コミカルで脱力系の日本語ラップによるヒップホップで知られるようになったグループである。

スチャダラパーは、1993年にデ・ラ・ソウルのアルバム『バルーン・マインドステイト(Buhloone Mindstate)』に客演参加し、1994年に小沢健二との共作シングル「今夜はブギー・バック」をリリースした。その後、1995年に東芝EMIから本アルバムが発売され、オリコン週間ランキングで4位を記録した。

本作は、音楽的な完成度が高い傑作として日本の音楽ファンと批評家から高い評価を受けている。

サンプラーのE-mu SP-1200を使用して作られたジャジーでサイケデリックなバックトラックが特徴である。

シングル曲、「ドゥビドゥWhat?」、「From 喜怒哀楽」、「サマージャム’95」収録。

「From 喜怒哀楽」はNHKの音楽番組『ポップジャム』のオープニングテーマとして使用された。

ボビー・ハッチャーソン(Bobby Hutcherson)の「モンタラ(Montara)」をサンプリングした「サマージャム’95」はチルアウト的な夏の定番曲として知られている。

「ULTIMATE BREAKFAST & BEATS」は、ブレイクビーツのコンピレーション・アルバムのシリーズ『アルティメット・ブレイクス・アンド・ビーツ(Ultimate Breaks and Beats)』(1986–1991年)のパロディーで、『アルティメット・ブレイクス・アンド・ビーツ』のトラック「シンセティック・サブスティテューション(Synthetic Substitution)」を使用している。

『ローリング・ストーン日本版』は2007年に本作を「日本のロック名盤BEST100」の74位に選出した。

Summer Jam '95