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Roger Nichols & the Small Circle of Friends: Roger Nichols & the Small Circle of Friends (1968)

概説

『ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ(Roger Nichols & the Small Circle of Friends)』は、1940年モンタナ州ミズーラ生まれのアメリカ合衆国の作曲家・ソングライター、ロジャー・ニコルズ(bass, songwriting, guitar, piano, vocals)が、ロサンゼルス拠点のサンシャイン・ポップ・グループ、パレード(The Parade)のメンバーだったマレー・マクラウド(guitar)とその妹のメリンダ・マクラウド(vocals)と結成したグループ、ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ(Roger Nichols & the Small Circle of Friends)のデビューアルバムである。

解説

本作は1968年にA&Mレコードから発売された。

全12曲の半分(6曲)が他のアーティストのカヴァーだが、本作は美しいメロディーとコーラス・ハーモニー、洗練されたオーケストラ・アレンジを含むソフトロック/A&Mポップ/サンシャイン・ポップの傑作である。

プロデュースはトミー・リピューマ(Tommy LiPuma)。アレンジはニック・デカロ(Nick DeCaro)他。

「With a Little Help from My Friends」と「I’ll Be Back」はビートルズ(The Beatles)の曲のカヴァー。

「Don’t Go Breaking My Heart」はバート・バカラック(Burt Bacharach)とハル・デイヴィッド(Hal David)の曲のカヴァー。

「Snow Queen」はジェリー・ゴフィン(Gerry Goffin)とキャロル・キング(Carole King)の曲のカヴァー。

 「Cocoanut Grove」と「Didn’t Want To Have To Do It」はラヴィン・スプーンフル(Lovin’ Spoonful)の曲のカヴァー。

1987年に日本で世界初CD化。

ハーパース・ビザール(Harpers Bizarre)への提供曲「The Drifter」を含むボーナス・トラック7曲入りの再発盤(全19曲)が、1997年に日本で『コンプリート・ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ(The Complete Roger Nichols & the Small Circle of Friends)』として発売された。

2005年にイギリスのレヴ=オラ・レコード(Rev-Ola Records)から発売された再発盤(全20曲)は、日本のコンプリート版の全19曲とクリスマス・ソングの「St. Bernie The Sno-Dog」を収録している。

本作は発売当時は大きなヒットにはならなかったが、1970年代以降にソフトロックの名盤としての評価が高まった。

本作は、ピチカート・ファイヴやフリッパーズ・ギターなどの1990年代後半に「渋谷系」と呼ばれた日本のアーティストに強い影響を与えている。

The Drifter